生態4                                                                                                                          ハエトリ TOP  |  江戸と座敷鷹TOP  |  江戸大名公卿TOP

 
 
■04/06.10、午前9時〜10時の間に生態3の♀が産卵したようである。「ようである」と記したのは初体験による。2、3週
 間後かと思っていたが、2日後に産卵したことになる。産卵の様子を観察できなかったのは残念。

 ♂を解放してから♀は写真のように蓋とビン壁の角に左右出口のあるトンネル状の巣を造った。巣に引き籠もっている
 わけではなく気分次第で出入りしていた。本日は午前9時前にわたしは敷いておいた濡れティッシュと餌の食べカスを
 片付け、ビンの中を濡らしたティッシュで拭き、餌の蚊を与えておいたのである。そして10時ちょい過ぎ餌を喰ったかどう
 か覗くと、クリーム色の卵を発見したのだった。

 卵は写真のようにバラバラ状態で4カ所に散在していた。巣の真下のビン底の角に13個、角以外のビン底に6個、ビン壁
 2面に12個。合計31個、サイズは0.5〜0.6_。わたしは当初、巣の中に卵嚢を造るのではないかと思っていたが、この
 種は違うようだ。卵の散在した場所から想像して、♀は巣から尻を出して産卵したようである。後は2、3日様子を見て♀
 を解放し、卵の孵化を待つことにしたい。そうそう想えば昨夜覗いたら、巣の中で第三歩脚と第四歩脚を使って腹部下
 面をしきりとこすっていた。あれが前兆だったのかもしれない。
 以上のように書いたが卵ではなかった。いったい何だったのか不思議だ。
 
なんと!04/06.24産卵しましたぞ。ほとんど諦めていたので日時の特定はできない。昨日23日の午後1時〜本日24日
 の午後4時30分の間に産卵したとだけ言える。きれいな黄色の丸い卵が15〜18個。はっきりしないのは巣が厚めのた
 め。卵嚢ではなく出入り口を塞いだ厚めの袋巣の中に産んだという状況。以前のように食べられては具合が悪いので、
 巣の端を破り♀を出して別のビンへ移した。ともあれ、なんか知らないが、「お疲れさまでした」と言いたい。卵の直径は
 1ミリ。


 
 
04/06.25、午前10時30分頃。
前日の写真は親♀同居のものだったが
、上写真は袋巣の向かって右端を
破り親♀を別ビンへ移した後のもの。この状態では卵の経過変化を観察で
きないので、ビンから平たいブリキ箱へ移した。下の写真がそれ。卵は14
個であった。

よく転がる卵で、もっと粘着性があるものと思っていたわたしは、袋巣を破り
敷いたティッシュの上へ勢いよくビンを振り下げた。その途端、3、4個がティ
ッシュをはみ出し床をコロコロ転がってしまった。床を舐めるように探して3個
見つけたが、全部で14個かどうか実は自信がない。ま、初体験はいつもこ
んなものである。
 
04/07.01、午後8時30分頃。
昨日までは、なんら変化がなかった。しかし、本日は写真のように黄色い表
皮がむけてきた卵がある。これからどう展開するのやら、ワクワク、ドキドキ
である。
 
 
04/07.03、午前10時頃。
2匹足りないが、画面に写らない上に2匹はいる。覗いたら卵が移動してい
た。目を近づけると、黄色の表皮からむけた半透明の部分に脚と目があっ
た。むけた黄色い表皮部分は腹部となったのだった。これで孵化したわけ
である。細かい殻があったが、脱皮して脚と目が出現したものと思われる。
2枚目の写真は上の写真の右上部分を拡大したもの。体長は1.2_ほど。
 
04/07.03、午後2時頃。
下が白いティッシュだと細部がよく判らないので、ガラスビンに3匹だけ移し
てみた。ビンの底にひっくり返っているので背中から写していることになる。
動作はきわめて鈍く、ひっくり返ってジッとしていることが多い。
 
04/07.03、午後6時30分頃。
不明瞭だった目が、明確になってきた。本日の観察報告はここまで。明朝
はどう変化しているのやら。
 
04/07.04、午後2時30分頃。
おおッ!と驚くような変化はなし。側眼ができつつあるようです。
 
04/07.05、午後4時頃。
側眼が完成したようだ。敷いているティッシュは4枚。乾燥させないよう以前
から水分を滲み込ませてあったが、昨日砂糖水を滲み込ませた。
 
 
 
 
04/07.07、午後10時30分頃。
目のサイズが大きくなった。一番上はガラスビンに入れたもの、他3枚は平
たいブリキ箱のもの。脚も節が見えるようになった。動作は相も変わらずき
わめて鈍い。死んでるのかとピンセットで触ると1、2歩動き、ひっくり返って
いるものは脚をモジャモジャうごめかせる。体長は変わらない。なお、砂糖
水を滲み込ませたティッシュにカビが生えたので、それまでのティッシュは
除き新ティッシュを1枚敷きなおした。    

本日で産卵してから13日目、孵化が始まって6日目、クモ形になって4日目
となった。このページがタテに長くなるばかりで重くなる。早く脱皮してほし
いものだ。
 
 
 
04/07.09、午前10時頃。
頭胸部背面に黒いスジ、腹部背面に黄色の濃淡差が出てきた。脚には墨
が入り、上顎(牙)も明瞭になってきた。以上、写真を見れば判ることを書い
た。
 
 
 
04/07.09、午後8時30分頃。
ガラスビンを覗くと抜け殻が一つ。脱皮1号である。脱皮前と違うのは主眼、
側眼が表皮よりボッコリ突き出てきたこと。。ビンから出して撮ろうと、出口
へシャーペンで誘導するが逃げまくる。ちゃんと尻から糸も吐き、ジャンプも
する。明朝になれば、みんな脱皮しているだろう。

サイズは脱皮前より若干小さくなった感じだが、動きは活発。袋巣を破らな
ければ、この段階で巣立ちとなったはず。いいものを見せてもらった。飼育
は面倒なので明日解放する。写真一番上は脱皮殻、あとの2枚は敷
紙の色
を変えて撮ったもの。

■04/07.10、午前中。
すべて脱皮したため解放。お疲れさまでした。


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