03/04.02(水)
13:30頃 ■「春雨じゃ濡れて行こう」程度の雨だったが、風が若干あり、井の頭公園 は煙っていた。写真は定位置(七井橋袂)より左10bほど移動して撮った。理 由は定位置からはサクラの木が1本もフレームに入らないから。せっかくの サクラである。サクラに酒は付きものだが、小雨にもかかわらず7人ほどの学 生グループ1組が木の下で酌み交わしていた。 国語学の大野晋氏によれば、サケの古形はサカ。サカの言葉の仲間にサ カリ(盛)、サカエ(栄)があり、万葉集に「酒びたりになる」という意味のサカミヅ クなる表現があるそうだ。これはサカ ・ミ(水) ・ツク(漬)と区分され、ここからサ カ(盛・栄)とミ(水)が複合し、サカミは人間を活気づけ「豊穣」に通じる快感を与 える水となり、人々はそれを喜んで飲み、生命の活力が横溢するのを感じた という。時代を経るにつれサカミ→サカ→サケへと転化したのだそうである。 また、サクラのサクはサカ(盛・栄)と同根とするが、ある説によると、サは山神 を指し山の水が田畑を潤おすことから山神と田神は同一神とし、クラは山岳 信仰の磐座(いわくら) =大岩は神が降臨する座所、ここからサクラとは五穀豊 穣の神が宿る木という意味があるとする。まあ、理屈を書いてしまったが要 は、この国がいつまでも安泰であることを、酒を飲みながら昔の人々は祈った わけだ。なにかと鬱屈事が多いが、パアッ!と屈託なくいきたいよね。 |