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■江戸年中行事&風俗                                                   江戸と座敷鷹TOP  江戸大名公卿TOP

盂蘭盆の市場
 
魂祭に使用する草々商う市場は江戸市中の東西南北の諸処に立つ。七月十二日の昼より夜にかけて諸商人は露店を張り出す。その商う物の数は著しく多い。間瀬垣、菰(まこも)、莚(むしろ)、竹、苧殻(おがら)、粟穂、稗穂、赤茄子、白茄子、紅の花、榧(かや)の実、青柿、青栗、味噌、萩、蓮の葉、蓮華、鶏頭(けいとう)、瓢箪、菰で造った牛馬、燈籠、盆提灯、線香、土器(かわらけ)折ぎ盆(へぎぼん、へぎ板で造った盆)など市場の主な売り物である。
 この日、数珠造りの仏師が仏壇の漆器類を商う店は、殊のほかの繁昌であり、人々が盛んに出入し立錐(りっすい)の余地もない光景となる。

川供養
 川が多く流れる土地では盆中に川岸へ魂棚を造る。大きく構えた魂棚二間余りもある。四方に竹を立て、菰莚(まこもむしろ)を敷き、菰縄(こもなわ)を四方に張って白茄子、赤茄子などを吊り、素麺を掛け、正面に有縁無縁の位牌を並べ西瓜(すいか)、桃などの水菓子を精進の供饌(ぐせん、神棚へお供えものをすること)をする。
 この魂棚の前に僧侶が座って読経を勤め木魚、鉦を打ち鳴らす。これは入水して非命を遂げた無縁亡者(むえんもうじゃ)の霊魂を供養するのだという。なかには閻魔王の像などを安置することもある。夜中も僧侶は夜が明けるまで勤めるという。

(つくだ)踊り
 佃踊りは十三日の夜から十五日までは毎夜戸外へ出て踊る。踊り手は佃島の十人の老爺老婆で、八、九人が一組となって佃島と書いた提灯を点し、鉦を打ち鳴らし、「ヤアトせへヤアトせへ」と囃しては念仏を節にして唱え、京橋辺りから日本橋辺りを回る。また、招く家の門で称名を唱え、鉦を打ち鳴らして踊る。功徳(くどく、善行をしていれば神仏から恵みを得られること)の施物(ほどこしもの)を少しばかり受け、他の招きにも応ずるのは無邪気で見ていて楽しいものだ。